季刊誌 『シンガポール』 2015年度


季刊誌 『シンガポール』 2015年春号

目 次

リー・クワンユー元首相が逝去されました

シンガポール建国の父リー・クワンユー元首相が、2015年3月23日享年91歳で逝去されました。


ニュースフラッシュ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

・協会のロゴマークが決まりました。
・「落語と懇親の集い」を開催:2月3日(火)
・「関西シンガポール同窓会」を開催:2月6日(金)
 次回は2015年8月7日に開催予定です。
・「第23回懇親ゴルフ大会」を開催:3月4日(水)
 次回は2015年秋の開催予定です。
・「シンガポール感謝の夕べ」に出席:3月9日(月)
・JCCI派遣留学生 リム・フィミンさんが来所:3月13日(金)


シンガポール進出企業シリーズ(その11)
清水建設シンガポール・40年の歩み・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・4

清水建設株式会社 国際支店 井上 敏

 「シンガポール進出企業シリーズ」(その11)は、「清水建設株式会社」の登場です。記事では同社が1974年にシンガポールに進出し、ユナイテッドスクエアや髙島屋が入っているオーチャードのニーアンシティなどを次々に受注し、建設して行く歴史を紹介しています。まさに「都市国家シンガポール」を象徴するような高層ビル群と「チャンギ空港ターミナル3」などのインフラ建設を支えた日本の技術を実感します。さらには土木関係の公共工事ではシンガポール地下鉄関係のトンネル工事が紹介されています。そして、読者の皆さんもあの狭い(失礼!)シンガポールの地下鉄が2030年には総延長が360kmになり、何と東京メトロと都営地下鉄を合わせた線路の総延長を追い越す計画だと言うことをご存知でしたか?世界は動いていますね。そして稿の最後には清水建設の未来都市構想「シミズドリーム」の映像が紹介されています。シンガポール関係者にとっては必読の一文と言えましょう。


シンガポールの図書館:過去・現在・未来・・・・・・・・・・・・・・・・・・12

相模女子大学 学芸学部 准教授
宮原 志津子

 シンガポールの図書館の歴史は1823年にラッフルズが創設した英語学校(現ラッフルズ学院)の学校図書館に始まった。現在は国立中央図書館の下に9か所の分館を備える。シンガポールの計画的な「図書館情報政策」は2000年までの第1次で、「国民生活に密着した図書館」というコンセプトを追求し、タカシマヤデパートの4階と言う立地に設けられたオーチャード図書館は象徴的な存在であった。その後、同政策は10年ごとに策定実施され、現在は2020年をターゲットとする第3次を実行中である。現在、シンガポールの公共図書館は「ハイブリッド図書館」という概念で、インターネット仮想空間での図書館サービスと現実の「場」としての図書館空間との有機的な融合を目指して、未来へ向けてますます進化を続けている。


第3回「日星合唱ジョイントコンサート」を終えて・・・・・・・・・・・・・・20

日本シンガポール協会・混声合唱団(JCT)団長
喜田 祐三

 昨年秋から日本シンガポール協会所属になった混声合唱団(JCT)は、2010年以来シンガポール公演を実施して来ており、昨年11月22日に「第3回 日星合唱ジョイントコンサート」を現地日本人会会館3階のオーディトーリアムで開催しました。現地の日本人会所属の女性コーラス・男声合唱団の2団体との合同演奏は3団体合せて約60人もの大編成となり、大いに盛り上がり大成功裡に公演を終えました。同合唱団は、今後も2年に一度シンガポール公演を継続することを計画しており、同時に新団員の加入も勧誘しています。写真とともに報告をお楽しみください。


「豊饒の海」のキー・ストーン
第15話 覇権はオランダからイギリスへ・・・・・・・・・・・・・・・・・・24

(一社)日本シンガポール協会 会員 矢延 洋泰

 連載第15話。前号までにわたり、1602年に近代ビジネス・モデルの萌芽であり、世界最初の株式会社の登場とも言われる「連合東インド会社=VOC」を設立したオランダの略200年に亘る海上の覇権は第12話以降でも述べられて来たとおり日本にもおよんで来た。しかしこの200年の間オランダの海上覇権は大きく変貌する。VOCの慢性的船員不足は深刻であり、一方で絶頂を極めて来たオランダの「文化」は第一級の人材の枯渇とともに衰退する。「豊穣なる文化」の跡切れは経済的盛衰の分岐を暗示したのであろうか。オランダVOCの衰退は、アメリカによる傭船の実態など進みつつあったが、第13話でも記述されていた「オランダ風説書」でしか世界を見て来なかった日本は全く実態を把握することが出来なかった。1805年トラファルガー沖の海戦により英国が覇権を握り、かつてのVOCは英国EICに取って代わって行く。1808年に長崎で起こった「フェートン号事件」は象徴的な事件であったが日本は何ら背景を知る由もなかった。


「恵まれない環境の子どもたちのコミュニティー
〜ハッピー・パンケーキとFriendshipコンサート〜・・・・・・・・・・・・・30

特定非営利活動法人リトル・クリエイターズ
理事長 長谷川仰子

 特定非営利活動法人リトル・クリエイターズの活動の紹介です。昨年11月にシンガポールに開業したカフェ「ハッピー・パンケーキ」はシンガポールのオーチャードセントラル10階に開業し、カフェの営業を通じて希望する青少年に対してウエイターとしてのトレ-ニングや将来はパンケーキや料理のトレーニングも行い、社会へ飛び発つ時の一助とすることを目的にしています。もう一つ、日本での「Friendshipコンサート」は過去3回開催して来た「チャイルド・エイド・アジア」コンサートをベースに児童養護施設の子供達のために企画されました。秋篠宮妃殿下のご臨席も賜り励みになりました。日本でのコミュニティー(場所)作りを次の課題に活動を続けます。


私を磨いてくれたシンガポールの人々(その5)
 ~“なんで、こうなったんや?”~・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34

(一社)日本シンガポール協会 会員 田仲 勇一郎

 第5話は、シンガポールから香港へ。そして、遠くシルク・ロードへの旅。西安、敦煌、ウルムチ、そしてトルファン。書画、墨書、墨絵がお好きな向きには写真多数掲載。


最近の新聞報道から・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44

理事会だより・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・47

[お知らせ] 日本シンガポール協会のロゴマークが決まりました!・・・・・・ 50

編集後記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52

イベント紹介
 第12回シンガポール日本人学校OB&OG懇親会(6月20日(土))
 関西・シンガポール同窓会(8月7日(金))

各地のシンガポール協会


季刊誌 『シンガポール』 2015年夏号

目 次

ニュースフラッシュ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

・協会のホームページをリニューアルしました
・「第45回定例総会」を開催:6月6日(土)
・「第12回シンガポール日本人学校OB&OG懇親会」を開催:6月20日(土)
・「アフタヌーン・ティー・サロン」を開催:7月7日(火)
・JCCI派遣留学生ジェニスさん理事会で帰国前報告:7月24日(金)


おめでとうございます!
「シンガポール植物園」シンガポール初の世界遺産登録なる・・・・・・・・・・・・4

 植物園の世界遺産登録は世界で3番目ですが熱帯地域の植物園としては初めて、しかも150年以上の歴史を持った植物園です。


在京6紙のシンガポールに関した枕詞
 ~リー・クアンユー元首相逝去関連報道・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

 新聞各紙がシンガポールのことを過去から使い古された紋切り型で形容したが、それは正確に現情を反映した枕詞ではなく、遠い過去のステレオタイプをいまだに検証もなしに持ち込んでいることを指摘している。シンガポールに何らかの形で関わった我々も、事実を把握していないとそのまま受け売りしてしまうあやうさを持っているということで一度目を通していただきたい。


目を輝かすアジア・フィールドトリップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9

甲南大学 経営学部 教授
(一社) 日本シンガポール協会
会員 安積(あさか) 敏(とし)政(まさ)

 甲南大学経営学部安積ゼミでは3年生学生を引率してのアジアフィールド・トリップを行事の一つとして取り入れている。準備等にエネルギーのいる行事であるが、学生にとって社会、企業経営における異文化理解の重要性を学ぶ大事な機会であると考え毎年実施している。行き先はアジア諸国の一か国とアジアのハブであり多民族国家であるシンガポールという組み合わせで実施しており、現地の訪問先の企業の協力で学生が目を輝かせる刺激を頂いている有意義なフィールドトリップであることを紹介している。


「豊饒の海」のキーストーン
第16話(最終回)ラッフルズの登場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15

(一社) 日本シンガポール協会
 会員 矢(や)延(のぶ) 洋泰(ひろやす)

 オランダはアジアの制海権をイギリスに取って代わられるようになり、東インド会社がマラッカ、バダビア(ジャカルタ)を手に入れ、ラッフルズが現地責任者となった。 ラッフルズは日本貿易にも興味を示し、日本が外国に開いた唯一の港である長崎のオランダ商館をうまく活用しようと考えた。 フランスに併合されてオランダという国がなくなってしまった状況下で、あわよくばオランダ商館をイギリスの配下に置く目的をもって日本への航海を企てている。一方出島の長崎商館長ドゥーフはオランダという国がなくなったことを信用せず、拒否することでラッフルズの思いを遂げることができなかった。 当時ドゥーフが自国、あるいはジャワからの物資輸送が途絶え困窮していたが、国がなくなってしまった事実を何年も知らなかったことは、瞬時に情報が地球の裏側まで届く現代人にとって見ると興味深い話である。


戦後のホテルの成長推移と開発及び運営経験の中でのエピソード・・・・・・・・・21

オリックス不動産(株)宿泊事業 顧問
(一社)日本シンガポール協会 
理事 迫(さこ) 秀(しゅう)一郎(いちろう)

 東京オリンピックに始まるホテル開業ブーム以降の業界の動向を読みやすく解説している。ホテル業界で実業を行っていたから書ける裏方の話もちりばめられて、東京オリンピック以来50年のホテル業界の動向と2度目のオリンピックに向けての展望を気楽に眺められる読み物である。


私を磨いてくれたシンガポールの人々(その6)
~“なんでこうなったんや?“~・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

(一社)日本シンガポール協会 
会員 田仲(たなか) 勇一郎(ゆういちろう)

 香港から、ヤクルトシンガポール社総支配人としてシンガポールへ。一旦帰国してヤクルト本社で研修を受け、チャンギ空港へ降り立つ。さて、これから新しい取り組みが始まるが、どんな苦労が待っているのだろうか。今回はシンガポール転勤が決まるまでの成り行きの紹介だが奮闘記は“その7”へと続く。


第45回定例総会の報告

最近の新聞報道から

新会員紹介

理事会だより

【おしらせ】投稿を募集します 

「リー・クアンユー元首相に関連する思い出、追悼エピソード、建国50周年に寄せて」

シンガポールの祝祭日:2015年 2016年

各地のシンガポール協会

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